概要
パーム油製造における脂肪酸メチルエステル工程
FAME製品の高純度を確保する精密計装
脂肪酸メチルエステル(FAME)は、脂肪または油(トリグリセリド)とメタノールをトランスエステル化させることで生成されます。パーム油メチルエステル(PME)はFAMEと類似のものです。
この反応は、原料の性質に応じて酸触媒またはアルカリ触媒で進行させることができます。三価アルコールであるグリセリンがメタノールと置き換わります。反応生成物としてグリセリンとFAMEが生成されます。天然油脂を使用する場合、天然トリグリセリドには複数の脂肪酸残基が含まれているため、炭素数が偶数のさまざまな脂肪酸メチルエステルの混合物が得られます。
より一般的に言えば、バイオディーゼル製造とは、トランスエステル化およびエステル化の化学反応によってバイオ燃料であるバイオディーゼルを製造するプロセスを指します。このプロセスでは、植物油(または動物脂肪)を短鎖アルコール(通常はメタノールまたはエタノール)を反応させます。アルコールは、分子量の小さいものを使用する必要があります。コストの低さからエタノールがよく使用されますが、メタノールのほうが高い変換率でバイオディーゼルを得ることができます。
トランスエステル化反応は酸触媒でもアルカリ触媒でも進行可能ですが、一般的にはアルカリ触媒が多く用いられます。酸触媒を使う場合と比べて反応時間が短く、触媒のコストも抑えられるからです。しかし、アルカリ触媒法は、油中に含まれる水分および遊離脂肪酸に対して非常に敏感であるという欠点があります。
トランスエステル化反応の平衡を生成物側、すなわち脂肪酸メチルエステル側へ移動させるためには、グリセリンを除去するか、またはアルコール(メタノール)を過剰に添加する方法がとられます。
食品産業では、特殊な1,3-リパーゼを用いた選択的酵素トランスエステル化という方法も使われています。このような特異性は化学反応では実現できないため、この酵素法はココアバター代替品やマーガリン、バター、製菓用油脂の製造に利用されています。