産業用クリーニング工場における排水監視
導入事例 | 上下水道産業
- pH、温度 、流量の測定により、規制要件に適切に対応
- 水質分析パネル、流量計、オートメーション技術を含むトータルソリューション
- 制御室における全測定値の可視化により、プロセスの透明性を向上
背景
WO Textilpflege GmbH は、オーストリア チロル州に拠点を置く産業用クリーニング企業で、ベッドリネン、作業着、その他日常使用の繊維製品の洗濯を専門としています。顧客としては、地域のホテルやレストラン、スキースクール、医療機関、介護施設、老人ホームなどが挙げられます。同社は、品質、効率、持続可能性の高い基準を満たす最先端技術を用いて、1日に数トンの洗濯物を処理しています。
測定要求事項
クリーニング工程で発生する排水は、地域の下水道へ排出されます。排水の放流は、排出抑制に関する規制の対象となるため、事業者は関連する排水パラメータを監視する必要があります。「利用可能な最良の技術(BAT)」では、流量、pH、温度を継続的に監視し、記録することが求められています。クリーニング工場の管理者には、こうした監視の証明を提出する義務があります。また、排出時は常にpH値を規定範囲内に維持し、かつ温度が +40°C(+104°F)を超えないよう管理しなければなりません。
測定値を継続的に監視、記録するため、WO Textilpflege はプロセス計装と可視化を組み合わせたソリューションを求めていました。測定データは、制御システム内で活用できるよう処理、統合する必要がありました。
KROHNE ソリューション
WO Textilpflege は、KROHNE のトータルソリューションを採用しました。これには、測定技術の提供と、同社 IT システムへの計装機器の統合、および制御室での測定値の評価、可視化が含まれます。
pH および温度の測定には、OPTISENS PH 8300 センサーと分析トランスミッター MAC 100 を搭載した水質分析パネルが使用されています。このコンパクトな測定システムは、排水のバイパス測定用として完全配線済みで、PVCパネル上に事前組立された状態で納入されました。OPTISENS PH 8300 pH センサーは、耐久性に優れたガラス電極で、汚れに強くメンテナンス負荷の低い PTFE リングダイアフラムを備えており、クリーニング排水のようなアルカリ性媒体の測定に最適です。本センサーには、温度測定および温度補償用の Pt100 抵抗温度計も内蔵されています。pH および温度の測定値は単一点で取得され、MAC 100 へ伝送された後、アナログ出力信号に変換されます。
流量監視のため、排水配管(DN200)には電磁流量計 OPTIFLUX 2050 も設置されました。本流量計は、耐久性の高い硬質ゴムライナー、耐薬品性に優れたHastelloy® C22 電極を備えています。上下水道用途に適した、信頼性の高い流量計として使用できます。
測定値はすべて入出力および制御モジュールを介して伝送され、制御室で可視化されます。KROHNEは、今回のソリューションの一部として実績ある Phoenix Contact 製モジュールを採用しました。これにより、グラフィカル処理の実装と、アナログ測定値のTCP/IP経由での顧客制御システムへの伝送が実現しました。
ユーザーベネフィット
pH、温度、流量を測定しながら、測定値を制御室でわかりやすく可視化できるようになり、排水データを逐次把握する透明性の高いチェック体制が実現しました。これにより、同社はプロセス条件の変動にも迅速に対応できています。関連する排水パラメータの確実な監視は、BAT の規制要件を適切に満たすことにつながります。
KROHNEは、計装および伝送技術の設計、見積から導入、試運転に至るまで、全面的なプロジェクト管理を行いました。当社はパートナー企業との緊密かつ長期的な協力体制により、グラフィカル表示を含む適切な伝送、オートメーション技術をワンストップで提供しています。本件でも、プロジェクト全体の窓口として各種連絡を一括管理することで、煩雑なやりとりによる負担を低減しました。