LPG タンカーにおける燃料消費量の監視とレポート
導入事例|海洋
- EU MRV および IMO 規制に準拠し、船内の燃料消費設備のトータル監視により効率化と排出削減を実現
- 監視システムとコリオリ質量流量計を組み合わせたソリューション
- 主機および補機用の LNG および MGO 燃料について、質量流量、温度、密度の連続かつ高精度なデータを取得
- エンジニアリング、サービスおよびサポートは KROHNE Marine が提供し、設置は船主が実施
背景
Anthony Veder Group は、ガスタンカーを専門とする総合海運会社です。1969 年に最初のガスタンカーを運航し、現在では 31 隻の船舶により CO2 やエチレンから LPG、LNG まで、ガス市場のあらゆる分野の輸送を行っています。LPG タンカーとしては、Coral Star および Coral Sticho を運航しています。
測定要求事項
両船には、MGO(マリンガスオイル)と LNG を燃料とするデュアルフューエルエンジンが搭載されています。燃料価格の上昇や規制の強化により、船舶運航者にとって燃料効率と排出管理が重要な課題となっています。EU MRV および IMO 規制により、運航者および船主には、船内のすべての燃料消費設備の消費量を監視し、船舶から排出される CO2 量の検証済みデータを報告することが義務付けられています。そのためには、船舶ごとの監視体制が重要であり、日、週、月単位の明確で一貫した燃料消費データが必要となります。
こうした背景から、Anthony Veder は Coral Star と Coral Sticho で使用できるトータル監視ソリューションを探していました。使用するシステムは、燃料消費量および炭素排出量に関するあらゆる情報とレポートを、船内のさまざまな流量測定データを活用しながら、一元的に扱えるものでなければなりません。加えて、追加の流量計の設置も必要でした。同社ではそれまで、主機における MGO 消費量のみをギア式容積流量計で監視していたためです。主機および補機へ供給される LNG 流量、ならびに補機で使用される MGO の流量は監視されていませんでした。
KROHNE ソリューション
Anthony Veder Group は、燃料消費および炭素排出量監視システム EcoMATE™ とコリオリ質量流量計を組み合わせたソリューションを採用しました。KROHNE Marine の供給範囲には、船舶認証を取得したコンピュータ、通信ハードウェア(電源付き I / O ボックスおよび信号インターフェース)、さらにレポート用プリンターも含まれていました。
LNG 供給ライン(DN 15…25)には、コリオリ質量流量計 OPTIMASS 6400 が 3 台設置されました。この流量計は広い温度範囲(最低 -200 °C / -32 °F)に対応しており、LNG などの極低温液体に特に適しています。補機の一つへ供給される MGO 燃料ライン(DN 15)には、 コリオリ質量流量計 OPTIMASS 1010 が 1 台設置されました。すべての流量計は、顧客要件に従い DNV GL Marine 認証を取得しています。EcoMATE™ は、コリオリ質量流量計が取得した質量、密度、温度測定データと、既存のギア式容積流量計の信号を利用します。これによりEcoMATE™ は、船内での燃料消費量の監視およびレポートを可能にし、EU MRV および IMO 要件に準拠した排出関連の主要データを提供します。
ユーザーベネフィット
EcoMATE™ 監視システムは、コリオリ質量流量計と組み合わせることで、船舶における LNG および MGO の燃料消費量について、連続的で信頼性の高い高精度データを顧客に提供します。取得されたデータは、船員がエンジン性能を最適化し、排出量を削減するのに役立ちます。EcoMATE™ は、EU MRV および IMO 排出報告に容易に対応できる、航海ごとの設定可能なレポート機能を提供します。
KROHNE Marine は Anthony Veder と密接に協力し、同社の船舶に最適なソリューションを見出しました。コンサルティングやプロジェクト管理から、監視システムとコリオリ流量計の供給、顧客の既存インフラへのシステム統合まで、すべてをワンストップで提供しました。また、既存の容積流量計を EcoMATE™ システムへシームレスに統合することで、コストと設置時間の削減も実現しました。