冷凍システムにおける冷却ブラインの流量測定
導入事例 | 冷凍設備
- 演算処理用 データを収集 するための一時的な流量監視
- 腐食性塩水 の測定に用いる 超音波クランプオン流量計
- プロセスを中断することなく、漏えいリスクも伴わない 柔軟な非侵襲設置
背景
ある産業サービス会社は、工業需要家向けのエネルギー供給を専門としている。その業務には、冷凍設備分野も含まれる。このサービス会社は、ドイツ国内のあるケミカルパークにおいて、入居企業向けの集中冷凍設備を運営している。冷媒は冷凍回路を通じて、各工業需要家の冷凍設備へ送られる。使用する冷媒は、需要家ごとに要求される温度条件に応じて決定される。
測定要求事項
冷却媒体としてよく使用されるものの一つに、冷却ブラインがある。これは水より凝固点の低い塩水溶液である。冷却ブラインは、凍結防止が必要な場合に有効な冷却媒体であり、低温輸送時に配管や熱交換器内で氷が形成されるのを防ぐ。
このサービスプロバイダーは、冷凍システムの計算に活用するため、冷却ブラインの流量に関する現在の測定データを取得できる、コスト効率が高く、操作が容易な計装機器を求めていた。配管を開放することができないため、運転者にとって選択肢は非侵襲かつ漏えいのない設置方式に限られていた。
冷却ブラインは -12...-14°C / +10.4…+6.8°F で運転され、流量は 2.5...7 m³/hの範囲で変動する。ステンレス鋼配管 (Ø60 mm / Ø2.36 in) は、外部からの熱流入を防ぐため断熱されている。媒体温度が低いため、断熱されていない部分では、配管表面にただちに結露膜や霜が発生する。また、冷却ブラインには固形分も含まれており、これは一部の測定機器にとって課題となり得る。
KROHNE ソリューション
KROHNEの超音波クランプオン流量計について以前から良好な使用経験があったことから、顧客は OPTISONIC 6300 の採用を決定した。クランプオン式流量計は、配管への挿入形流量計を設置できない、または設置を避けたい液体アプリケーションに特に適している。
本件では、Vモード測定用に設計された、2個のトランスデューサを内蔵する堅牢なセンサレールを採用した。センサーは、使いやすいレールシステムにより、容易かつ高精度に取り付けることができる。OPTISONIC 6300は最低設計温度が -40°C / -40°F のため、配管の着氷防止を目的として、機器を含めて全面断熱することが可能である。 クランプオン式流量計への電源供給は、リモート形信号変換器から行われる。測定値は信号変換器から制御センターへ送信され、監視&評価に活用される。
本クランプオン式流量計は、固形分を含む条件下においても、立ち上げ直後から非常に良好で安定した測定信号を得ることができた。特別な設定は必要なかった。さらに、測定データは演算処理に用いられ、瞬間的に発生する流量ピークも解析対象となることから、本アプリケーションではあえてダンピングは使用していない。
ユーザーベネフィット
コストパフォーマンスに優れたクランプオン式超音波流量計は、冷凍回路のプロセスデータを迅速かつ容易に取得し、演算処理やプロセス最適化を行ううえで、顧客にとって最適な測定機器である。非接触、非侵襲の測定方式であるため、既設設備の外観を変更したり、プロセスを停止したりする必要はなかった。OPTISONIC 6300は流体に接触しないため、腐食や漏えいのリスクもない。そのため、挿入形流量計で必要となる可能性のある高価な特殊材質も不要となる。
KROHNEは、産業用冷凍設備および冷却回路向けに幅広い製品ポートフォリオを提供している。これには、クランプオン式超音波流量計に加え、6種類の異なる測定原理に基づく各種インライン流量計、さらにレベル、圧力、温度、液体分析のための包括的な計測機器が含まれ、これらをワンストップで提供できる。