発酵アルコール酢の製造における流量管理

導入事例 | 食品 & 飲料

  • スピリットビネガー製造のための、 バイオエタノール変性用酢高精度 定量供給
  • MID MI-005 に準拠した 酢用とり取引計量 システム
  • コリオリ質量流量計 により、変性工程の 速度精度 を向上
発酵アルコール酢の製造における流量管理(KROHNEアプリケーションレポート 730 タイトル)

背景

Burg Groupは、発酵アルコール酢(一般に「スピリットビネガー」として知られる)の欧州有数のメーカーです。この天然由来の酢酸は、甜菜やサトウキビなどの再生可能資源から製造されています。

同社は食品用酢の製造を専門としているほか、生分解性の家庭用洗浄剤や藻類除去剤の持続可能な製造分野でも先進的な取り組みを進めています。Burg Group は、チェコ共和国 Bzenecの拠点を含め、欧州内に5か所の生産拠点を展開しています。

測定要求事項

スピリットビネガーの製造では、原料として変性エタノールを使用します。変性処理は、バイオエタノールに所定量の天然酢を混合して現場で行われます。これにより、エステル化によって飲用できない状態にします。その後、この変性された原料をタンク内で栄養分、酢酸菌、酸素と混合し、酢酸発酵を開始します。これにより、バイオエタノールは発酵アルコール酢へと変換されます。生成されたスピリットビネガーは、最終製品に求められる濃度に調整するため、その後水で希釈されます。一般的な濃度は4% ~ 20%です。


スピリットビネガーラインのプロセス条件

測定流体 発酵アルコール酢
質量流量 約 6000 kg/h / ≈ 13,228 lb/h
密度 1028 kg/m³ / ≈ 64.2 lb/ft³
圧力 6 barg / 87 psig
温度 +40°C / +104°F

変性処理工程は、税関当局の監督対象です。従来、同社ではバイオエタノールと酢をタンク内で混合していましたが、この作業には5~6時間を要し、その間ずっと税関職員の立会いが必要でした。この方法は、時間の経過とともに非効率でコストのかかる運用であることが明らかになりました。その結果、プラント運転者は、生産を加速するためにインライン混合プロセスの導入を決定しました。この方式では、アルコールと酢の両方をインラインで高精度に流量測定することが必要でした。 また、税関規制に適合するため、アルコールに添加される酢の量を監視 記録し、さらにその計測を液体(非水)向け計量機器指令 MID MI-005に準拠して実施することが不可欠でした。

KROHNE ソリューション

KROHNEは、取引計量システムの計画 設計における長年の実績を評価され、新たなインラインブレンディングプロセスの構築を任されました。採用されたのは、エタノール用の OPTIMASS 1400 コリオリ質量流量計と、 OPTIMASS 6400 コリオリ質量流量計を組み込んだMID MI-005適合計量システムで構成される制御ループです。現在では、アルコールと酢はスタティックミキサーへ供給され、これによりエタノールのインライン変性が行われています。

アルコール流れに添加される発酵アルコール酢の流量測定は、OPTIMASS 6400 コリオリ流量計で行われます。このベントチューブ形流量計は、市場でも高い測定精度を備える機種のひとつであり、カストディトランスファー用途での豊富な実績があります。本機は、S25サイズのステンレス製計測管仕様で供給されました。酢を所定温度に維持するため、酢ラインおよびコリオリ流量計の両方に断熱施工が施されました。また、所定のアルコール/酢混合比を実現するため、酢の流量はコントロールバルブによって調整されています。

エタノールの流量は、OPTIMASS 1400 コリオリ流量計で監視しています。この機器はアルコールの定量供給に使用されていますが、本アプリケーションでは税関規制の対象ではありません。このツインストレートチューブ形流量計は、S50サイズのステンレス製で供給されました。また、酢ラインおよびアルコールラインにおけるポンプの空運転防止のため、KROHNEは OPTISWITCH 5100 振動式レベルスイッチに加え、スイッチの測定信号の電源供給および処理を行う適切なチャンネルコントローラも供給しました。爆発性雰囲気が発生するおそれがあるため、すべての機器にATEX認証が必須でした。

ユーザーベネフィット

この計量システムは、変性工程のスピード向上に大きく寄与しています。これにより、運用は大幅に効率化され、混合作業時に税関職員の立会いが不要になりました。

ユーザーは、時間、手作業、および運用コストの削減に貢献したKROHNEの提案を高く評価しました。従来は、多くても2台のトラックしか荷下ろしできませんでしたが、現在では3台のトラックの処理が可能になっています。

エンジニアリングから計装機器に至るまで、すべての構成要素をワンストップで提供したことで、シームレスな統合とサポートを実現しました。この完全な計量システムの導入にあたっては、計量機器指令 2014/32/EU に基づき、モジュールB+F に従って試験および適合性評価が実施されました。モジュールFによる適合性評価および最終計量検査は、認証機関によりお客様の現地サイトで実施されました。また、法令で義務付けられているシステム検証を含むアフターサービスについても、KROHNEが対応しています。これにより、継続的な法令適合と運用信頼性を確保しています。

使用製品

OPTIMASS 6400 C コリオリ質量流量計 - フランジ接続コンパクト仕様

先端プロセス用途向けコリオリ質量流量計

  • 高精度(±0.05%フラット)、極低温から高温までの流体用(-200...+400°C /-328...+752°F)、EGMTM により広範な気相分率や複雑な流量条件下でも安定して動作
  • SIL 2/3; 取引計量: OIML R117, R137, MI-005, MI-002; API, AGA;サニタリー仕様認証
  • フランジ接続: DN10...300 / ½...12", 最大 PN 160 / ASME Cl 1500
  • 3 x 4...20 mA、HART®7、Modbus、FF、Profibus-PA/DP、PROFINET、PROFINET (Ethernet-APL)、EtherNet/IP™、Bluetooth®対応
OPTIMASS 1400 C コリオリ質量流量計 - フランジ接続コンパクト仕様

一般用途およびプロセス制御向けコリオリ質量流量計

  • 液体および気体の質量流量、密度、体積流量を計測し、幅広いガス分率および複雑流動条件下でも安定して動作(EGMTM)
  • サニタリー認証取得済
  • フランジ接続: DN15...100 / ½...4"、最大 PN100 / ASME Cl 600; 各種サニタリー接続に対応
  • 3 x 4...20 mA、HART®7、Modbus、FF、Profibus-PA/DP、PROFINET、PROFINET (Ethernet-APL)、EtherNet/IP™、Bluetooth®対応
振動式レベルスイッチ OPTISWITCH 5100 C – 樹脂ハウジング仕様

プロセス用途向け振動式レベルスイッチ

  • 液体のポイントレベル検知
  • 豊富なプロセス接続 ハウジング 電子部品オプションを用意
  • 密度: ≥0.5 g/cm3 / 0.018 lb/in3
  • -50…+250°C / -58…+482°F; -1…64 barg / -14.5…928 psig