舶用燃料の取引計量
導入事例 | 石油&ガス
- MID MI-005に基づくバンカー燃料の請求計量
- 粘度の異なるディーゼル油および燃料油の質量流量測定
- ストレートデュアルチューブ構造による省スペース設置
背景
Bomin Group は、世界有数の独立系舶用燃料サプライヤーの一つであり、バルト海に面したキールに燃料供給基地を運営しています。この拠点では、貨物船をはじめとする各種輸送船舶にバンカー燃料を供給しています。ターミナルには、 375 m / 410 ydの接岸岸壁があります。岸壁には複数のバンカーステーションが設けられており、総貯蔵容量は33,000 m3 を超えます。この設備は、粘度の異なる燃料による船舶への補油に対応するよう設計されています。この燃料供給基地は 24 時間 365 日の連続サービスを提供しているため、常時積込み可能な状態を維持する必要があります。補油は、取引計量用途として「ex-pipeline」で行われます。
測定要求事項
供給されたバンカー燃料を適正に請求するため、Bomin では、欧州計量機器指令 (MID) MI-005で規定される、水以外の液体の連続かつ動的な計量に必要な要件を満たすプロセス計測技術を採用しています。同社は、自社バンカーステーションの 2 本の配管に適用するため、MI-005 に基づく取引計量認証を取得し、かつ高い測定精度と再現性を確保できる流量計を求めています。このアプリケーションの主な要件には、最大 4000 kg/min / 8820 lbs/min の測定レンジ、および最大 400 c Stまでのさまざまな粘度への対応が含まれています。配管の公称口径は DN 100 / 4" および DN 150 / 6"です。配管高さが低いため、これらの口径では U 字管形質量流量計を設置することはできませんでした。また、既設配管の構造上、上流側および下流側の直管長を確保することもできませんでした。
KROHNE ソリューション
KROHNE は、 ストレートツインチューブ構造の OPTIMASS 2300 質量流量計 5 台供給しました。このうち2 台は、二相ステンレス鋼製の DN 150 / 6"仕様でした。残る三台の DN 100 / 4"仕様には、ステンレス鋼 304L が使用されました。すべての機器は、限られたスペース内に設置されました。これらの質量流量計は、上流側および下流側の直管長を必要としません。屋外設置向けに、ストレートツインチューブ形測定部はIP 67の保護等級に適合しています。OPTIMASS 2300 は大流量の測定向けに設計されており、質量流量に加えて、体積流量、密度、および濃度の測定にも対応します。
このコリオリ質量流量計は、 OIML R 117 に基づく取引計量認証を取得しており、欧州の計量制度に基づく MID MI-005 の認証にも対応しています。精度等級 0.3 の認証取得にあたっては、異なる粘度条件で、外部のトレーサブルな試験設備による事前試験が実施されました。
ユーザーベネフィット
OPTIMASS 2300 C は、取引計量向け OIML R 117 規格の高い性能要件を満たしています。OPTIMASS 2300 は、その構造および設計により、粘度が変動する条件下でも、OIML に基づく所要の測定精度を満たしています。その結果、Bomin は、現在 OIML 最高精度等級であるクラス 0.3 を達成する質量流量計のメリットを享受しています。言い換えれば、粘度が異なる場合であっても、すべての測定結果は誤差限界(最大許容誤差) 0.2 %以内に収まっています。OPTIMASS 2300 のストレートツインチューブ構造は、大きな利点をもたらします。曲管形状を採用した他の測定機器とは異なり、このタイプでは、高粘度流体によって測定結果に影響を及ぼすおそれのあるリターンフロー現象が生じません。
さらに、OPTIMASS 2300 のストレートチューブ構造により、機器本体を省スペースで設置することが可能となり、既設インフラをそのまま活用することができました。そのため OPTIMASS 2300 は、既設配管の公称口径への大幅な改造が必要で、かつ配管高さが低い場合に制約を受けやすい他社の U 字管形質量流量計と比べて、より高い柔軟性を備えています。